世界の鉄鋼生産は減少中

FP鈴木

2009年03月29日 20:00

世界鉄鋼協会によると、2月の世界の粗鋼生産は、前年比22%減少したとのこと。

6ヶ月連続の減少です。

日本や、アメリカは50%程度の減少。EU諸国も40%程度の減少。

しかし、中国だけは、2ヶ月連続で増加しています。

前年対比ですから、昨年の1月、2月という、まだ世界が経済不況に入る前の状態に対して、今年は増産しているということです。

中国は54兆円もの景気対策をはじめました。
橋、鉄道、道路といった公共投資があるため、鉄の増産が始まったと見ることができます。

先進各国の財政出動による公共投資はこれから始まりますが、中国は中央政府の一声で一気に動き出すのが凄いですね。

一方、鉄鋼の元となる、鉄鉱石や、鉄鋼用石炭は値下がりします。
昨年の初夏の頃は、石炭も鉄鉱石も大幅上昇して、物価上昇に拍車がかかっていましたので、様変わりしました。

業界全体で1.5兆円のコストダウンとなる模様です。

昨年は鋼板の値上がりによって、自動車業界は大きなインパクトとなり、一部車種では値上がりしましたが、今度は値下げが始まります。

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