円安傾向続く

FP鈴木

2009年04月06日 20:00

円が安くなっています。
4/3には昨年11/4以来、5ヶ月ぶりに100円/ドルを付けました。

1月中旬に87円を付けた以降は円安となっています。

この円安は、対ドルだけでなく、ユーロ、豪ドル、そして新興国の韓国ウォン、ブラジルレアル、南アフリカランドなどに対しても円安となっています。

特に新興国は、この1ヶ月に大きく上昇していて、
3月末以降にIMF(国際通貨基金)や、先日開催された金融サミットG20が、新興国に対し融資支援を打ち出したことで安心感が広がり、新興国通貨の買戻しが起きています。

日本円は昨年秋の金融危機により、"消去法"で円買いが進んだため円高となったのですが、

各国の金融政策・財政出動で悲観論が交代し始め、
またアメリカではいくつかの経済指標に「底入れ・好転」の兆しが出始めていることで、
円が売られ、各国の通貨が高くなっていると言えます。

日本経済の成長率は昨年10月~12月に-12%を記録し、先進国の中ではもっとも悪い数字となり、経済実態を見れば円高になる理由は元々なかったのですから、なるべくして円安になっていると言う事です。

この円安が続くと、自動車や電機業界など、輸出に支えられる産業は、利益が増えていきますので、株価も上昇しやすくなります。

円の実力がいくらなのかは難しい議論ですが、過去10年間の月末終値の単純平均レートは1ドル113円です。

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