定期預金が増加中

FP鈴木

2009年07月23日 20:00

定期預金残高が2006年6月の170兆円を底に、一本調子で増加中。

今年5月末に195兆円となり、前年比4.9%増えました。

定期預金については、2002年4月の「ペイオフ解禁」により、それまで200兆円程度の残高が、一気に180兆円台となり、2006年3月の日銀の金融政策の変更による"金利復活"まで、一方的に減り続けました。

その間、「貯蓄から投資へ」の合言葉とともに、株や投資信託に資金が流れました。

しかし、昨年来の金融危機により、株や投資信託等のリスク資産から、定期預金等への安全資産へ資金の逆流が起きています。

現在は毎月1兆円ずつ定期預金が増えているそうです。

収入も減って、生活防衛のために手元にお金を置いておきたい気持ちは良く分かります。
預けられている定期預金も、3ヶ月~2年程度の短期の定期預金が中心とのこと。

銀行に預けられた資金は、本来企業や個人へ融資に回ればいいのですが、景気低迷で貸し出しが難しくなったり、需要が減少したため、国債という安全資産で運用しています。

消費が減って、預金が増え、銀行は貸し出しを渋る。

「金融」と言う、経済の血の巡りが悪くなると、景気回復が遅くなる恐れが出てきます。

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