住宅着工は順調に回復中

FP鈴木

2010年12月28日 20:00



国土交通省の発表によると、11月の新設住宅の着工数は7.3万戸となり、前年同月比では+6.8%という伸びになりました。
前年比では6か月連続の増加です。

しかし全体では、少しずつ増えてきていますが、グラフで見たとおり、昨年1月以降はほぼ”横ばい”の状況です。

但し、内訳を見てみると
「持ち家」は13ヶ月連続で前年比増加し、+7.1%。

「賃貸」は2ヶ月連続の前年比マイナス。-9.5%です。

「分譲住宅」は前年比では9ヶ月連続の増加で、+46.3%。


前月比では、「貸家」が6.2%の増加。
「分譲住宅」は3.7%の増加。
「持ち家」は前月対比マイナス-2.2%となりましたが、傾向としては順調に増加していて、国の住宅建築促進政策が利いていると言えそうです。

フラット35Sの金利優遇策が始まった2月以降は確実に増えていて、実際にフラット35Sの利用者も増えています。


住宅産業は、自動車と並んで”裾野”が広い産業です。
住宅産業が持ち直せば、日本経済も明るくなってくると思います。

尚年率換算の、11月の着工数は84.7万戸。
2009年の実績着工数が78.8万戸ですので、改善してきています。

長期金利が11月以降上昇してきていますが、当面は金利が低く、今年、来年は政府の住宅建築対策もありますので、まだ住宅建築は増えていきそうです。


【今年の住宅建築の特典】

◆住宅版エコポイント   対象は環境に配慮した新築と改修工事。
    来年末までに着工すれば、
    新築 ・・・ 所定の省エネ基準を満たす住宅 30万ポイント
    改修 ・・・ 窓、壁、屋根、天井、床、バリアフリー工事に対し、
           改修規模に応じて、最大30万ポイント

◆住宅ローン減税
   所得税・住民税の控除が、10年間で最大で合計600万円

◆住宅建築に関わる贈与税の非課税枠拡大
   基本・・・110万円までの贈与は無税
   H22年末までは+1500万円まで拡大
   H23年は+1000万円まで拡大
   (住宅新築と増改築のために、両親、祖父母から贈与された場合)

◆フラット35の金利優遇
   長期の固定金利の住宅ローン「フラット35」について、
   来年12/30までに申し込めば、当初の10年間は、適用金利から1%優遇。
   (参考;2010/12月 21年以上の金利 2.40 → 1.40%
   2000万円を35年で借りると、200万円程度利息が軽減されます)

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