住宅ローン金利 2ヶ月連続の上昇

FP鈴木

2011年12月07日 20:00




代表的な住宅ローン商品「フラット35」の12月融資金利は、前月比+0.01%の2.21%(返済期間21年以上のもの)となりました。
前月に続いての上昇です。

20年以下のものも、前月比+0.01%上昇し、1.92%。


長期金利の代表である「新発10年物国債利回り」は、昨年11月初旬にアメリカの追加金融緩和の発表以降、
将来のインフレリスクや、財政状況の悪化(国債格付けの低下)、景気回復が織り込まれ金利が上昇しました。

しかし、今年の春以降、欧米の債務問題や、アメリカの景気減速懸念が出ていることで、金融緩和政策の継続が確認され、長期金利は低下しています。

9月以降はEUの債務問題の影響で、金利が上昇しつつあります。

12月の住宅ローン金利は、この国債の金利が反映されています。

下のグラフはアメリカと日本の長期金利の推移を示していますが、日本の金利は、アメリカの金利に沿う形で上下を繰り返し、アメリカの景気が日本の景気に影響を与え、金利も同様な推移を示すことが多くなっています。



下のグラフは、2004年以降の、「フラット35」における21年以上返済の場合の、最低金利の月別推移です。

過去は高くても3%程度でしたが、アメリカの経済状況やヨーロッパの債務問題、日本の震災の影響を考慮すると、国債金利もすぐに上昇することもなさそうで、2年程度は現在の低い状況が続くと予想されます。



今は、省エネルギー、耐震性、バリアフリー性など一定の基準を満たした住宅であれば、フラット35の金利が当初5年間は「0.7%優遇」されます。
その後5年間は0.3%優遇されます。
また、15年間0.3%優遇のタイプもあります。

(来年の10/31迄の申し込み;予算枠に達すれば早期終了)

12月融資実行であれば、2.21%の金利の金融機関ならば、何と5年間、1.51%で借りられます!

返済期間が20年以下ならば、1.22%が5年間固定!

現在多くの方が、金利がより低い変動金利を使っていますが、それに匹敵する水準です。

これが5年間固定されますので、上昇するかもしれない変動金利に比べれば有利かもしれません。

2000万円を35年間借りた場合、5年間0.7%優遇と15年間0.3%優遇の効果は148万円!。 家計が助かりますね。

また贈与税の非課税枠の拡大や住宅ローン減税の拡充、住宅エコポイントもありますので、今は本当に住宅取得には良い環境です。

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