2023年3月末の日本の債務超過は582兆円
財務省が毎年発表している、国の「連結財務書類」。
2022年度版が2024年3月26日に発表されました。
国の予算は一般会計と特別会計がありますが、このグラフはこれに「独立行政法人」のデータも加算した合計です。
2023年3月末の国の財産状況を示すのは、会社で言う「貸借対照表(バランスシート)」に当ります。
財務省のホームページでデータを見てもイメージがつかめなかったので、グラフ化したのですが、
会社で言えば「瀕死」の状態にあります。
なんと
「債務超過」が582兆円!!
◆債務超過は前年比11兆円悪化しています。
その理由は、
国債が30兆円も増えているからです。
この大きな要因は、
新型コロナ対策、物価高騰対策で国債を増発したからです。
ちなみにこれら対策が無くても、毎年増え続ける社会保障費(年金や医療、介護等)や国債の利払い費が増大し、収入である税収だけでは補え切れていませんので、毎年債務超過額は増えています。
◆
一般的に、債務超過に陥った会社は長くはもちません。
銀行などの貸す側が、「危険な会社」として資金の融通をしなくなるからです。
しかし、
日本は長らく債務超過のままで生きています。
なぜならば、
国債を発行すれば、買ってくれる人がいるからです。(銀行、保険会社、年金基金など・・・実態は日本銀行が金融機関から買い上げています)
資金繰りさえ続けば、何とかやっていけるのは会社も同じですが、
国の場合は「日本」と言う国の、将来の信頼性・発展性にかかっていますので、政府の舵取りは重要です。
社会保障費の増大を受け、2014年4月から消費税が増税されました。
しかし、その後2回の消費税増税延期をしたため、国債発行は思うようには減りませんでしたが、2019年10月に再増税。
2014年からは大企業を中心に会社業績が上向き、雇用状況が改善し、賃金も上昇しましたので、法人税、所得税収も増えてきましたが、2019年度は消費税を増税しても伸びが止まり、2020年度は新型コロナの影響で大きく減収。
※一般会計税収予算・・・
2013年度47兆円⇒
2014年度54兆円⇒2015年度56兆円
2016年度55兆円⇒2017年度58兆円⇒2018年度60兆円
2019年度60兆円⇒
2020年度55兆円⇒2021年度57兆円
2022年度65兆円
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