ＦＰよもやまばなし

アメリカの景気減速がはっきりしてきた中で、アメリカの銀行の「貸し渋り」が一層進んでいるいるようです。

「貸し渋り」つまり、不良債権を増やさないようにするために、銀行がお金の貸し出し基準を厳しくすることです。
つまり、「経済の血液」である資金が回らなくなってきているということです。

サププライムローン問題は個人の住宅ローンの問題ですが、商業用不動産に対する貸し出しや、中小企業向けの融資、個人向けの融資基準が昨年秋より厳しくなっているとのこと。

以前の日本の金融機関と同じ行動です。

日本はバブルがはじけ、銀行の不良債権が増大したため、銀行は貸し出しをより慎重にしました。貸し渋りが起きたのです。
この対応として、日本政府は銀行に公的資金の注入をして、金融機関の安定を取り戻していったのですが、対応が遅れたため結果として１００兆円もの不良債権処理の損失を生むことになりました。

先日Ｇ７(財務相・中央銀行総裁会議)が東京で開催され、政府は各国に対し、「早期の公的資金の投入による、金融市場の安定」を訴えたようですが、各国の経済事情が異なるため反応はイマイチのようです。

特に、アメリカについては、既に利下げを実行しと財政出動を決めているため、新たに公的資金を注入するには慎重なようです。