ＦＰよもやまばなし

イギリスの政策金利が「史上初」の１％になりました。

各国の政策金利は、基本的には各国の「中央銀行」が決定します。

日本ならば「日本銀行」、アメリカならば「ＦＲＢ（連邦準備制度理事会）」、ヨーロッパ（ＥＵ）では「ＥＣＢ（欧州中央銀行）」。

そしてイギリスでは「イングランド銀行」が中央銀行として、物価安定の維持と国の経済政策の支援のため、金利や通貨のコントロールなどを行っています。

イングランド銀行が政策金利を”史上初”の１％台にしたことがニュースとなりました。

なぜ”史上初”がニュースかと言うと、イングランド銀行の歴史があまりにも長いから。

例えば日本銀行は、１８８２年（明治１５年）設立。アメリカのＦＲＢは１９１３年です。

イングランド銀行は、何と「１６９４年」の設立です。
まだイギリス連邦ができる前の”イングランド国”の時代に、戦争の費用を調達するために設立されています。

３００年も前から、イギリスは中央銀行を設立して金融政策を取り仕切っていたので、ロンドンが古くから”世界の金融の中心”として機能しているのですね。

今回の金融危機は”１００年に１度”と言われていますが、イギリスについて言えば”３００年に１度”なのかもしれません。

そのくらい深刻であり、「金利は更に下がるだろう」とも言われています。

ちなみに、中央銀行の機能として「通貨発行権」がありますが、
イギリスではイングランド銀行が管轄しているのは、イギリスの「イングランド地方」「ウェールズ地方」のみで、
「スコットランド地方」と「北アイルランド地方」は各地方の銀行が紙幣を発行しています。

これまた、イギリスの歴史を物語る話です。