ＦＰよもやまばなし

総務省の発表によると、「会社都合」による、３月の完全失業者は、前年同月対比で５０万人も増え、１０６万人になりました。

３月は年度決算もあって、解雇や早期退職等のリストラのタイミングでもあり、また資金繰り等で年度越えができず倒産した企業も多く、「会社都合」の失業者が大幅に増えました。

２００３年からの調査では、過去最大の増加幅。

※完全失業者とは、以下の３条件を満たす人のこと 。
●仕事がなくて調査週間中に少しも仕事をしなかった。
●仕事があればすぐ就くことができる。
●調査期間中に仕事を探したり、事業を始める準備をしていた。
（過去の求職活動の結果を待っている場合を含む）

一方で、求人はどうなっているかと言うと、正社員の求人倍率は０．３２倍。
ハローワークで１０人が正社員の仕事を探しに行っても、３人しか仕事にありつけない状況です。

政府は、仕事のミスマッチを減らすためにも、職業訓練をすれば生活費を支給したり、家賃補助をする制度を予定していますが、これは今年度の補正予算対策で、まだ成立していません。

仕事が無いのは女性にも響いていて、女性の雇用者数が１７ヶ月ぶりに減少に転じました。
こちらは正社員というよりも、パートの働き口が減少しているようです。

昨日の記事で、「物価が下がった」と書きましたが、失業して収入が途絶えれば、”より安い物”を買うのは当然です。

こうして考えると、まずは補正予算をさっさと国会を通し、更に国が行うべき対策は、「雇用の創出」であると思います。