国民年金や厚生年金の積立金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」の昨年度の運用実績が公表されました。
今年3月末の運用資金は117兆円。
その内、市場で運用している分は92兆円。
リスクが比較的少ない「国内債券」を中心に、国内株式、外国債券、外国株式で運用しています。
2008年度は、世界的な金融危機で株は大暴落し、また円高になったため、国内債券以外は全てマイナスの利回りとなりました。
しかし、国内債券での運用が多かったため、全体では-10%程度で済んでいます。
それでも収益額は-9兆円にもなります。
今年に入り、株式市場は戻ってきていますので、4月~6月の第一四半期はプラスに推移していると予想されます。
そして、株式市場でも戻り幅が大きいのは、BRICS等の新興国。
今まで、外国株式は先進国への投資運用でしたが、厚労省が想定する年金の運用利回りは4.1%に設定しているため、
成長が著しい新興国への投資もしていかないと、利回りが確保できないだろうと、以前から言われています。
こうした背景により、
来年度より新興国への投資を始めるとの事。
当初は数百億円。将来は数千億円に増やすそうです。