総務省が発表した「労働力調査」によると、10月の失業率は5.1%。
前月の5.0%よりはやや悪化。
自発的な失業者が増えたことが理由ですが、この時期に自己都合で退職する人が増えるのは、少々驚きです。
失業者数は前月よりやや減少しし、334万人。
1年前よりも10万人減っています。
10月の完全失業率は、過去最悪を記録した2009年7月の5.6%よりは改善していますが、5%台という高水準は変わらず。
ちなみに男性が5.4%、女性は4.6%です。
※完全失業率=完全失業者数÷(完全失業者数+就業者数)
一方、厚生労働省が発表した8月の有効求人倍率は0.56倍と前月比0.01ポイント改善。6ヶ月連続の改善です。
1年前は0.43倍でしたので、状況は少し改善しています。
それでも、10人の人がハローワークに求職届けをしても、5人しか職にありつけない、と言う意味です。
尚、正社員だけに限ると、なんと0.35で、10人の内、3人しか正社員になれないと言うことです。
常用の新規求人数は、前月よりも増えました。
09/8月・・・43.9万人 9月・・・47.7万人 10月・・・49.1万人
11月・・・42.1万人 12月・・・38.1万人 10/1月・・・49.7万人
2月・・・49.2万人 3月・・・55.2万人 4月・・・50.8万人
5月・・・45.2万人 6月・・・50.5万人 7月・・・52.0万人
8月・・・52.0万人 9月・・・55.8万人 10月・・・56.1万人
パートも含む常用の新規求人が増えていけば、企業の業績も上向いてきている証拠です。
そして、就職できれば、安心して生活が営めるようになり、消費も増えていきます。
一方、前年対比での
業種別の一般の新規求人数は、パートタイムを含め、全業種でプラスとなりました。3ヶ月連続で全業種改善です。
10月は情報通信業が前年比+38%と大きな伸びを示す一方で、好調だった製造業は+20%とプラスですが、5月の+44%をピークに減っているのが気になります。
自動車のエコカー補助金打ち切りに伴う生産減少が影響しているようです。
家電エコポイントも11月で半減しますので、11月以降は電気産業の生産が減って、製造業の求人が更に減るかもしれません。
他方、医療・福祉と教育・学習支援の求人は、前年対比で3ヶ月連続で増えてきていています。
就業者数そのものも、医療・福祉系は継続的に増えているので、高齢化が進むこれからの日本を象徴しているかもしれません。