総務省が発表した「労働力調査」によると、２０１３年３月の失業率は前月比０．２ポイント改善の４．１％。
前年比では０．４ポイントの改善です。
２００８年１１月以来の水準まで低下しました。
ちなみに男性が４．５％、女性は３．５％です。
今回０．２ポイント低下したのは、「就業者が増えたためではなく、女性が職探しを諦めたために失業者が減ったことが要因」と総務省はコメントしており、今後も失業率は注意が必要です。
失業者数は前月比３万人増加の、２８０万人。
１年前よりも２７万人減っていて、前年対比での改善は３４ヶ月連続です。
※完全失業率＝完全失業者数÷（完全失業者数＋就業者数）
一方、厚生労働省が発表した３月の有効求人倍率（季節調整値）は０．８６倍と、前月比０．０１ポイント改善しました。
１年前は０．７６倍でしたので、着実に改善しています。
０．８６倍の求人倍率は、１０人の人がハローワークに求職届けをすれば、９人が職にありつける、と言う意味です。
尚、正社員だけに限ると、なんと０．５２倍で、１０人の内、５人しか正社員になれないと言うことで、前月より０．０２ポイント悪化しました。
全国的には求人倍率はまだ低いのですが、全国で８都県（宮城、福島、東京、富山、福井、愛知、岡山、香川）が１倍以上です。
被災３県では、岩手が１倍をやや下回りましたが、宮城、福島は全国１位、２位となりました。
求職者よりも求人数の方が多いわけで、職を選ばなければ全員就職できます。
（但し、求人が多いのは復興に関わる短期的な仕事が多く、ミスマッチが起きているため、倍率が高くなっているようです）
※静岡県は全国平均より劣り、０．７８倍。前月よりも０．０１ポイント悪化。
新規求人数は、７９万人で、前月よりも１．６万人減少し、前年比では＋２．８万人増えました。
パートも含む新規求人が増えていけば、企業の業績も上向いてきている証拠です。
そして、就職できれば、安心して生活が営めるようになり、消費も増えていきます。
一方、前年対比での
業種別の一般のパートタイムを含む新規求人数は、製造業と運輸・郵便業を除きプラスとなりました。
・建設業 ＋ ８％
・製造業 － ４％
・情報通信業 ＋ ２％
・運輸、郵便業 － ３％
・卸売、小売業 ＋ ９％
・学術研究、専門、技術サービス業 ＋ １％
・宿泊業,飲食サービス業 ＋１０％
・生活関連サービス業、娯楽業 ＋ ３％
・教育、学習支援業 ＋ ４％
・医療・福祉 ＋ ６％
製造業は９か月連続で、前年比マイナスが続いていますが、前月よりも５ポイント改善しました。
”ものづくり”の国としては、是非この業種で改善してもらいたいものです。
アベノミクスが始まり、財政出動や成長戦略により、雇用を増やしていく目標となっています。
今後の推移をしっかり見ていく必要があります。
