FPよもやまばなし

浜松近郊で活動するファイナンシャル・プランナーFP鈴木が、世の中のお金にまつわることや、趣味の映画、山歩き、写真について、書き綴っています。

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失業率、有効求人倍率ともに改善

失業率、有効求人倍率ともに改善

総務省が発表した「労働力調査」によると、2014年10月の失業率は3.5%。

前月よりも0.1ポイント改善。

ちなみに男性が3.8%、女性は3.2%です。


3.5%の水準は1997年12月以来の16年5か月ぶりの低さ となり、

日銀の黒田総裁が指摘した「3.5%と試算される自然失業率に近い"ほぼ完全雇用状態"」となりました。

※完全雇用・・・
現行の賃金・価格で働きたいが職がないという非自発的失業は存在しない雇用状態で、
賃金の条件に合わないため自発的に転職していたり、働く意思がないなどの理由で失業している人は存在します。

失業者数は前月並びの、233万人。
1年前よりも30万人減っています。

一方、就業者は1年前よりも24万人増えていて、6,390万人です。

就業者は22か月連続で前年対比増えていて、一方で失業者数は53か月連続で減っていますので、雇用環境は改善しています。

※完全失業率=完全失業者数÷(完全失業者数+就業者数)

失業率、有効求人倍率ともに改善

一方、厚生労働省が発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は1.10倍。
前月よりも0.1ポイント改善。
1年前は0.98倍でしたので、着実に改善しています。

バブル崩壊直後の1992年6月の1.10倍以来、22年ぶりの高い水準です。

ただ、この求人倍率の上昇は働き手である「15歳~64歳の生産年齢人口」が減っていることが根本にあり、景気が良くなって求人が増えると、求職者よりも求人数の方が増えてしまうため、求人倍率が上昇する傾向があります。

1.0倍の求人倍率は、10人の人がハローワークに求職届けをすれば、”職を選ばなければ”10人が職にありつける、と言う意味です。

尚、正社員だけに限ると、0.68倍で、10人の内、7人しか正社員になれないと言うことです。


全国的に求人倍率が1.10倍となりましたが、都道府県別では、全国の55%の26都府県は1倍以上です。

※岩手、宮城、山形、福島、茨城、群馬、東京、新潟、富山、石川、福井、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、京都、大阪、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、熊本

被災3県では、岩手が1.10倍、宮城1.23倍、福島は1.45倍です。

先月よりも倍率が低下した都府県は14県あり、上昇した道県が29。
求人倍率については、頭打ちになってきています。

倍率が高いのは、
東京が1.59倍、富山1.33倍、石川1.39倍、福井1.45倍、愛知は1.50倍、岐阜1.31、岡山1.38倍で、「人手不足」が起きていますので、一部では賃金も上昇しています。

静岡県はようやく全国平均に追いつき、1.10倍。前月比+0.02

ちなみに、0.8倍未満の県は、青森0.77倍、埼玉0.76倍、鹿児島0.78倍、沖縄0.76倍で、目立って低くなっています。

★複数の事業所がある企業の場合、その求人については本社所在地でカウントされるため、大企業の本社を抱える東京や大阪、愛知の求人倍率が高くなるようです。

※就業地別の求人倍率・・・東京1.59⇒1.13倍、大阪1.10⇒0.98倍、
                 愛知1.50⇒1.44倍、福島1.45⇒1.73倍、
                 静岡1.10⇒1.15倍、埼玉0.76⇒0.92倍

就業地別の求人倍率でみてみると、37都府県が1.0倍以上となり、全国の78%の地域で好況となっていて、就業地別の倍率の方が実態として良いようです。



◆新規求人数は、91.7万人で、前月よりも5.9万人増加し、前年比でも1.0万人増えました。

パートも含む新規求人が増えていけば、企業の業績も上向いてきている証拠です。
そして、就職できれば、安心して生活が営めるようになり、消費も増えていきます。

一方、前年対比での
業種別の一般のパートタイムを含む新規求人数の伸び率は、プラスは6業種のみとなりました。

・建設業                  - 3.8%
・製造業                  + 1.9%
・情報通信業               - 5.2%
・運輸、郵便業              - 2.3%
・卸売、小売業              + 2.0%
・学術研究、専門、技術サービス業  -10.7%
・宿泊業,飲食サービス業         + 2.5%
・生活関連サービス業、娯楽業    + 4.7%
・教育、学習支援業           + 3.0%
・医療・福祉                +10.9%

製造業のプラスは15か月連続でプラスの伸びですが、伸び率が1桁台に急減
”ものづくり”の国としては、是非この業種で一層の改善をしてもらいたいものです。

アベノミクスが始まり、財政出動や成長戦略により、雇用を増やしていく目標となっています。
効果が表れているようにも見えますが、今後も推移をしっかり見ていく必要があります。


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失業率、有効求人倍率ともに改善