代表的な長期固定の住宅ローン商品「フラット35」の2015年5月融資金利は、3ヶ月ぶりに下落。
1.46%(返済期間21年以上のもの)となりました。
前月比0.08ポイント下落。
35年固定で、1.46%、過去2番目に低い水準です。
また、20年以下のタイプも下落し、1.23%。
20年固定で1.23%!!
借換えチャンス到来です。
長期金利の代表である「新発10年物国債利回り」は、アベノミクスの「次元の異なる金融緩和」により日銀が低く誘導。
日銀は物価2%上昇を目指していますが、思うように物価は上がらず、
2014年10月31日に「追加の金融緩和対策」を発表し、更に国債の買い入れを増やすことにしたため、一層長期金利の低下を招いています。
フラット35の金利は、この長期国債の金利が反映されています。
金利の低下は日本だけでなく、アメリカやドイツ、オーストラリアといった先進各国も長期金利が低下しています。
下のグラフはアメリカと日本の長期金利の推移を示しています。
日本の金利は、アメリカの金利に沿う形で上下を繰り返すことが多く、2014年は日米ともに長期金利は低下し続けています。
しかし、2015年後半にはいよいよアメリカの利上げが予想され、これに伴い日本でも何かしらの影響が懸念されます。
2015年2月以降は、日米の金利はやや上昇の兆しが見えています。
下のグラフは、2004年以降の、「フラット35」における21年以上返済の場合の、最低金利の月別推移です。
過去は高くても3%程度でしたが、日銀の金融緩和の継続条件「物価が安定的に2%になるまで継続」を考慮すると、国債金利も当面上昇することもなさそうで、上昇するにしても抑制が効いた上昇になると思います。
※金融緩和が終了すれば、国債金利は1.5%程度が妥当との話もありますので、現状よりも1.0%程度上昇・・・フラット35の金利も2.5%程度まで上昇する可能性があります。
今は、省エネルギー、耐震性、バリアフリー性など一定の基準を満たした住宅であれば、フラット35の金利が当初5年または10年間は「0.6%優遇」されます。
(平成28年1月29日迄の申し込み)
金利優遇の拡大制度が国会を通過すれば、5月融資実行であれば、1.46%の金利の金融機関ならば、何と最長10年間、0.86%で借りられます!
返済期間が20年以下ならば、0.63%が最長10年間固定!
今後の金利上昇リスクを避けるため、変動金利ではなくて固定金利を選択する方が多くなっていますが、フラット35の金利優遇タイプであれば、低金利で最長10年間固定されるし、その後の金利も決まっていますので、上昇するかもしれない一部期間の固定金利や変動金利に比べれば安心が得られます。
3000万円を35年間借りた場合、10年間0.6%優遇の効果は180万円!。 家計が助かりますね。
また贈与税の非課税枠の拡大が継続され、住宅ローン減税、住まい給付金制度、住宅エコポイントもありますので、今は本当に住宅取得には良い環境です。