日本自動車工業会が4月28日に発表した、平成28年3月の自動車の国内生産台数は、前年同期比+1.2%増、前月比+16.0%増の88.9万台となりました。
4ヶ月連続で前年同月比増加となりました。
国内では、2014年4月の消費税増税の影響により受注が落ち込み、また2015年4月からは軽自動車税の値上げがあり、長らく前年割れが続いていましたが、昨年11月には17ヶ月ぶりに前年比増加となったものの、再び前年割れが続き、3月は4ヶ月ぶりに増加。
3月は、2月のトヨタの部品メーカーの爆発事故に伴う6日間の生産停止による減少分の挽回分も入っています。
内訳は、トラックやバスなどを除いた乗用車の生産台数が4ヶ月ぶりに前年比増加。+2.3%となりましたが、その内、軽自動車は13ヶ月連続で2桁台の減少が続き、3月は-21.0%と大きく減少しています。
◆一方輸出は、前年比+1.8%、前月比+9.4%。
円安の進展によって従来ならば、輸出が増える構図でしたが、円高時に決定した生産移転によりなかなか輸出が増えません。
しかし、ここにきて、110円台の円安が継続しているため、一部メーカーや部品メーカーは、国内生産を増やし輸出を増やす動きが出てきました。
輸出先別では、北米向け(内アメリカ前年比+13.5%)、アジア向け(内中国+80.3%)が増え、一方で中東向け(内サウジ-44.1、UAE-10.5%)が減り、全体としては僅かな増加。
◆販売台数の3月のブランド別の台数と前年対比は以下の通り。
(乗用車、トラック、バスの合計:千台)
2015年 2016年 前年比
・トヨタ 182.1 180.4 - 1.0%
・日産 84.8 76.5 - 9.8%
・三菱 16.3 16.1 - 1.2%
・マツダ 34.4 26.3 -23.6%
・ホンダ 103.4 95.0 - 8.1%
・スズキ 83.3 77.4 -33.4%
・ダイハツ 89.3 72.9 -18.3%
・スバル 28.3 18.8 -33.4%
・レクサス 5.2 7.4 +40.9%
自動車産業はすそ野が広い産業です。
日本の景気を見ていく上でも、チェック。