※貯蓄・・・預貯金だけでなく、株式、債券、貯蓄性のある保険等も含まれます。
総務省の「家計調査の貯蓄・負債編」の、平成27年平均値が5月17日に公開されてましたので、グラフ化してみました。
調査開始から 比較可能なデータがある2002年以降で最高額となりました。
貯蓄の保有額は、平均値が1309万円。前年比+1.5%。
増えた世代は30歳代と50歳代です。
グラフにはありませんが、金融資産の内訳を確認したら、増加した資産は「株式や投資信託といった有価証券」が+7%。貯蓄は+5%でした。
まだアベノミクスによる円安と株高の効果が出ていました。
一方、負債については平均保有額は755万円で、前年比+0.1%の減少。
減った世代は20歳代と50歳代。
負債の9割が「住宅ローン」で占めていて、住宅購入世代である30歳代と40歳代は負債が増えています。
日銀の異次元の金融緩和により、長期金利が下がり、住宅ローン金利も過去最低を記録しました。
これにより、借りる人が増えたと予想されます。
ところで、「日本人は高齢者世代に富が集中している」と言われますが、調査結果はまさにその通りです。
しかし、総務省の調査によると、平成27年の高齢の夫婦の無職世帯では、毎月6.3万円の収支不足となっています。
これでは生活できませんので、貯蓄の取り崩しが毎月起きているわけです。
つまりしっかり貯めておかないと、老後の生活はできないということです。
安倍政権となり、アベノミクスによって、デフレから脱却し、国民の所得を増やしていく目標となっていますが、一方で、財政再建のため、消費税を上げる一方で、社会保障の縮小が検討されています。
高齢者の収入の基本は「年金」ですが、今後年金支給開始年齢を、現在の65歳から67歳とか、68歳に引き上げる案が検討されています。
既に受給されている人は無関係ですが、現役世代にとってはとっても重要なことで、年金受給開始年齢が延びれば、現役引退も延ばさなければなりません。
現役時代に、いかに自助努力で準備していくかによって、セカンドライフをハッピーに過ごせるかがどうかが決まります。
若い世代の方!
「まだ30年も先のこと」とは思わずに、子供の教育資金や住宅資金も大切だけれど、”30年もあるのだから、時間を味方につけて”コツコツ準備していきましょう。