日本自動車工業会が7月29日に発表した、2016年6月の自動車の国内生産台数は、前年同期比-1.0%減、前月比+22.4%増の80.4万台となりました。
燃費不正問題の影響で、三菱とスズキの生産が減少したことも影響し、全体としては2か月ぶりに減少に転じました。
国内では、2014年4月の消費税増税の影響により受注が落ち込み、また2015年4月からは軽自動車税の値上げがあり、長らく前年割れが続いていましたが、2015年11月には17ヶ月ぶりに前年比増加となったものの、再び前年割れが続き、2016年3月は4ヶ月ぶりに増加しましたが、熊本地震と燃費不正で4月には再度減少へ。
6月は引き続き、三菱自動車の燃費不正問題により、軽自動車工場が生産停止をした影響が大きく出ています。
内訳は、トラックやバスなどを除いた乗用車の生産台数が前年比増加。-0.6%となりましたが、その内、三菱とスズキの燃費不正問題で、軽自動車は16ヶ月連続で2桁台の減少が続き、6月は-30.2%と大きく減少しています。
◆一方輸出は、前年比+1.1%、前月比+36.6%。
ホンダが前年比6.8倍の増加。日産が+5.1%の増加です。
輸出先別の前年比では、ヨーロッパ向け(内フランス+48.2%、ドイツ+26.4%、イタリア+86.7%、イギリス+21.2%)やアジア向け(内中国+22.3%)、中米向け(メキシコ+58.8%)等が増えています。
◆販売台数の6月のブランド別の台数と前年対比は以下の通り。
(乗用車、トラック、バスの合計:千台)
2015年 2016年 前年比
・トヨタ 128.2 138.2 + 7.8%
・日産 48.6 35.6 -26.8%
・三菱 7.8 3.7 -51.8%
・マツダ 21.2 13.5 -36.3%
・ホンダ 67.4 61.1 - 9.4%
・スズキ 53.2 53.3 + 0.2%
・ダイハツ 55.5 49.8 -10.3%
・スバル 10.1 11.5 +13.7%
・レクサス 4.1 4.5 +10.2%
自動車産業はすそ野が広い産業です。
日本の景気を見ていく上でも、チェック。