日本自動車工業会が2016年8月31日に発表した、7月の自動車の国内生産台数は、前年同期比-4.2%減、前月比+0.3%増の80.7万台となりました。
2ケ月連続の前年割れです。
国内では、2014年4月の消費税増税の影響により受注が落ち込み、また2015年4月からは軽自動車税の値上げがあり、長らく前年割れが続いていましたが、2015年11月には17ヶ月ぶりに前年比増加となったものの、昨年12月から再び前年割れが続き、2016年3月は一時増加に転じましたが、4月には熊本地震の生産停止と燃費不正で再度減少へ。
7月は三菱自動車の販売が再開されましたが、前年比-25.3%と大幅減少が続き、またスズキ、マツダ、富士重工も-6%~-9%の減少により、全体として前年割れとなりました。
内訳は、トラックやバスなどを除いた乗用車の生産台数は前年比減少し、-2.7%となりましたが、その内、三菱とスズキの燃費不正問題で、軽自動車は17ヶ月連続で2桁台の減少が続き、7月は-17.3%と大きく減少しています。
◆一方輸出は、前年比-0.5%、前月比+1.4%。
ホンダが前年比91.4%の増加。日産が+13.0%の増加です。
輸出先別の前年比では、ヨーロッパ向け+13.3%、アジア向け+8.9%、大洋州+37.7%等が増えましたが、中近東-41.7%や南米向け-25.5%等が減少し、全体として減少しました。
◆販売台数の7月のブランド別の台数と前年対比は以下の通り。
(乗用車、トラック、バスの合計:千台)
2015年 2016年 前年比
・トヨタ 132.9 146.3 +10.1%
・日産 51.1 40.1 -21.5%
・三菱 9.7 6.4 -34.7%
・マツダ 20.9 16.4 -21.4%
・ホンダ 60.0 53.6 -10.8%
・スズキ 53.6 51.3 - 4.3%
・ダイハツ 43.3 47.9 +10.7%
・スバル 14.1 12.3 -12.7%
・レクサス 4.4 4.1 - 6.5%
自動車産業はすそ野が広い産業です。
日本の景気を見ていく上でも、チェック。