FPよもやまばなし

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2月の長期金利は日米とも下落で終わる

2月の長期金利は日米とも下落で終わる

2017年2月末の、長期金利の代表である「新発10年物国債利回り」は、0.05%。
前月末より0.03ポイント下落。

2月1か月間の動きとしては、中旬までは0.09%~0.1%程度で推移していましたが、下旬以降下落。

◆長期金利はアベノミクスの「次元の異なる金融緩和」により日銀が低く誘導。

日銀は物価2%上昇を目指していますが、思うように物価は上がらず、
2014年10月31日に「追加の金融緩和対策」を発表し、更に国債の買い入れを増やすことにしたため、長期金利の低下を招きました。

日本の金利は、アメリカの金利に沿う形で上下を繰り返すことが多く、2014年は日米ともに長期金利は低下しました。

2015年2月以降は景気回復と利上げ予想に反応して、日米の金利は上昇してきましたが、7月以降は中国リスクにより株価が軟調となり、金利も下落

しかし、2015年12月16日ついに9年半ぶりにアメリカは利上げを実行

日本は強力な金融緩和を実施してきましたが、中国経済の悪化と、原油価格の下落継続で、物価上昇2%の達成時期も遅れが出てきたため、日本銀行は史上初の「マイナス金利」の2016年2月に導入

10年ものの国債金利でさえもマイナスとなり、6月にはイギリスのEU離脱ショックで、安全資産の国債が買われ、マイナス幅が拡大し-0.2%台後半まで下がりました。

しかし、9月の日銀の金融政策会議で「10年もの国債の金利水準は、0%程度を目標」としたため、10月に入ってからの長期金利は-0.06%前後で推移しました。

ところが、11月のアメリカ大統領選挙でトランプさんが次期大統領に当選し、経済政策として巨額のインフラ投資を実施すると発表し、その資金源として国債の発行が予想されたため、アメリカの長期金利は一気に上昇しました。
日本の長期金利もこれに沿って上昇し、プラスに転換。

更に、アメリカの金融当局は12月に2回目の利上げを実行。

トランプ大統領のツブヤキやコメント、大統領令が保護主義的な内容で出ている一方で、具体的な経済政策が2月末に発表される予定の為、アメリカの長期金利の動きは様子見のような状況です。

日本の10年もの長期金利は、日銀が0%程度に誘導する政策を引き続きとっていく予定です。


◆この長期金利と為替レートを、もっと長いスパンで過去から見てみると・・・

2月の長期金利は日米とも下落で終わる

2000年からの年末の長期金利の推移ですが、高金利通貨の代表でもあるオーストラリア、そしてアメリカも2014年は金利が低下。
日本は2014年金融緩和を更に強力に進めたため更に下落。

そして2015年は各国ともに前半は上昇に転じたものの、夏以降は一転下落し、アメリカとオーストラリアは秋以降再上昇。日本のみ下落。

2016年は夏までは中国経済の不透明、原油価格下落、イギリスのEU離脱、そして日本ではマイナス金利の導入で低下してきましたが、前述のとおり、トランプさんへの経済政策への期待から金利は上昇。

2017年はアメリカはトランプ大統領の政策と、FRBの利上げで動きが変わります。
日本は日銀の強力なコントロールが続けば微動。


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2月の長期金利は日米とも下落で終わる