経済産業省が2018年10月31日に発表した、2018年9月の生産動態統計の自動車の国内生産台数(速報値)は、前年同期比-5.5%減、前月比+16.4%減の80.8万台となりました。
4か月連続の前年比減少となりました。
内訳は、トラックやバスなどを除いた乗用車の生産台数では前年比-6.4%です。
日産、スバル、トヨタ、マツダが前年割れとなっています。
◆一方輸出は、前年比-7.5%、前月比+5.4%の39.2万台。
北米、ヨーロッパ、大洋州を中心にほとんどの地域が前年割れ。
輸出は何と言っても、アメリカ向けが多く、全世界の内37%を占めます。
それだけに、トランプ大統領の関税などの貿易政策次第で、輸出状況も大きく変わります。(日本への高関税は当面回避:9/26日米交渉結果)
輸出先 万台 前年比
アジア向け 5.6 - 1.7%
内中国向け 1.8 - 3.9%
中近東向け 4.3 + 0.1%
ヨーロッパ向け 6.6 -15.4%
北米向け 15.7 - 6.7%
内アメリカ向け14.4 - 5.6%
中米向け 1.5 - 6.3%
南米向け 1.2 +11.3%
アフリカ向け 0.9 -14.1%
大洋州向け 3.4 -14.6%
※アメリカ自動車市場では、景気回復とともに乗用車が前年比減少している一方で、小型トラックが増加しており、アメリカ向け輸出の多くが乗用車の日本は、輸出が落ち込む結果となっています。
◆販売台数の9月のブランド別の台数と前年対比は以下の通り。
(乗用車、トラック、バスの合計)
出典:日本自動車販売協会連合会 2018/10/4発表
万台 前年比
・トヨタ 12.6 - 6.3%
・レクサス 0.4 - 2.3%
・ダイハツ 5.4 + 0.2%
-----------------------------------------
・スズキ 6.5 + 7.3%
・スバル 1.5 - 7.6%
・マツダ 2.3 - 3.8%
-----------------------------------------
・日産 6.1 + 0.1%
・三菱 1.1 + 6.1%
-----------------------------------------
・ホンダ 7.1 - 6.5%
※スバルは完成検査、燃費・排ガスデータ不正問題で、2017年11月以降10か月連続の減少。スズキは新車が好調です。
自動車産業はすそ野が広い産業です。
日本の景気を見ていく上でも、チェック