FPよもやまばなし

浜松近郊で活動するファイナンシャル・プランナーFP鈴木が、世の中のお金にまつわることや、趣味の映画、山歩き、写真について、書き綴っています。

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米ドル運用の円高抵抗力

円高がぐんぐん進んでいますが、一方で、この円高を利用した米ドルによる外貨預金の残高が増えているようです。

実際に、お客様の中にも「外貨で運用したい」との要望も出ています。

そこで、「米ドル運用の円高抵抗力」を試算しました。
※中長期運用での試算です。また、為替手数料、税金は無視しています。

お客様からのよくある質問に応える形で試算しました。
1.「円高になる一方で、米ドル金利も下がってきているので、為替レートがいくらのときに米ドルで運用するのがよいのか悩む」

2.「米ドルで運用しても円高が更に進むと、元本割れするのでは」

■10年間複利で運用する場合

◎100万円を100円/$で交換し、10年間3.5%ドル運用して、10年後も同じ為替レートならば141万円になります。
  (ドルでは10,000$⇒14,802$・・1.41倍)
  しかし、超円高となって「70.9円/$」になると元本割れします。

◎100万円を95円/$で交換し、10年間3.0%ドル運用して、10年後も同じ為替レートならば134万円になります。
  (ドルでは10,526$⇒14,146$・・1.34倍)
  しかし、超円高となって「70.7円/$」になると元本割れします。

◆5円円高になっても、0.5%金利が下がると、増え方は1.41倍から1.34倍に減りますが、元本割れの為替レートはほぼ同一となります。

■7年間複利で運用する場合
 
◎100万円を100円/$で交換し、7年間3.0%ドル運用して、7年後も同じ為替レートならば123万円になります。
  (ドルでは10,000$⇒12,299$・・1.23倍)
  しかし、超円高となって「81.3円/$」になると元本割れします。

◎100万円を95円/$で交換し、7年間2.5%ドル運用して、7年後も同じ為替レートならば119万円になります。
  (ドルでは10,526$⇒12,512$・・1.19倍)
  しかし、超円高となって「79.9円/$」になると元本割れします。

◆5円円高になっても、0.5%金利が下がると、増え方は1.23倍から1.19倍に減りますが、元本割れの為替レートは若干円高となります。

★金利が下がらずに、円高が急激に進んだときにドル運用するのが良いのはもちろんですが、
運用後に"元本割れ"するかしないかと言う観点では、
仮に、1円円高が進むと金利は0.1%低下するレベルならば、元本割れの為替レートは同じか、若干円高となります。

ちなみに、5年間の運用の場合、2.0%の複利の場合、86.0円/$で元本割れします。
また、3年間の1.5%の複利運用の場合、90.9円/$で元本割れしますので、
ドル運用は5年以上は必須かなと思います。

できれば7年以上。
かつて、79円の超円高がありましたので、そこまでの円高は覚悟が必要でしょう。



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