FPよもやまばなし

浜松近郊で活動するファイナンシャル・プランナーFP鈴木が、世の中のお金にまつわることや、趣味の映画、山歩き、写真について、書き綴っています。

ふくろいFP-SERVICE」は・・・

静岡県西部・中部地方(浜松,磐田,袋井,掛川,菊川,御前崎,島田,藤枝,焼津,静岡)を中心に、家計の専門家であるファイナンシャルプランナーが、
子育て世代に評判の「マネースクール」の開催から始まって、お客様の家計診断、ライフプラン(キャッシュフロー表)の作成、資産形成・運用提案、住宅ローン相談、相続対策など、
お金についてのONE-STOPサービスをご提供いたします。
ふくろいFP-SERVICの詳細については以下をクリックしてください。


まだまだ続くサブプライム損失

アメリカの金融機関が四半期決算(4月~6月)が発表されました。

大手7社合計のサブプライムローン関連の損失は、324億ドル。
3兆4千億円です。
この結果として、損益は-31億ドルでした。

この内、シティ・グループとメリルリンチのサブプライムローン関連の損失は、両者で213億ドルと、群を抜いています。
損益も-72億ドル。
この2社の1年間のサブプライムローン関連損失は、何と990億ドル。10兆4千億円。

あの問題が起きて、そろそろ1年となりますが、サブプライムローン関連の損失は、まだまだ根が深いのが分かります。

結局のところ、住宅価格の下落が止まらないことが問題で、下げ止まらないと損失からも逃れられないようです。

一方、「ファニーメイ」と「フレディマック」のアメリカの住宅公社の問題。

この会社は、アメリカの上場されている株式会社ですが、元は政府が作った金融機関で、民間の金融機関の住宅ローンを買取り、証券化して、何かの時にはアメリカ政府の支援が見込めるという暗黙の保証を得て、格付けもAAA(トリプルA)の最高格付けで、債券として各国の金融機関や中央銀行に売りさばいています。

この2社が保有・保証している住宅ローン債券は5兆2千億ドル。
この内、世界各国の金融機関や中央銀行が保有する債券は1兆5千億ドル。なんと160兆円です。

(実はこの会社と似たような機能の金融機関は日本にもあります。
「住宅支援機構」で、"フラット35"という住宅ローンの証券化を行っています。)

この2つの会社の資金繰りが厳しくなったとの問題が表面化し、アメリカ政府が公的資金の注入をするかどうかで、検討しています。

もしも、「この会社が破綻したら、アメリカ政府が破綻したのと同じくらい」の意味合いがある上に、世界中の金融機関が「アメリカ国債と同等の安全債券」として購入していますので、大変な事態に陥ります。

政府は「2社ともに重要な会社」と声明を発表し、支援も決まりましたので、とりあえず危機は回避されましたが、具体的にどのように処理するのかが現在アメリカ政府にとっては大きな課題です。


削除
まだまだ続くサブプライム損失