FPよもやまばなし

浜松近郊で活動するファイナンシャル・プランナーFP鈴木が、世の中のお金にまつわることや、趣味の映画、山歩き、写真について、書き綴っています。

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「かんぽの宿」譲渡話はどうなる?

「かんぽの宿」は郵政民営化に伴い、法律で2012年9月末までに譲渡、または廃止することが決められました。

これを受け、日本郵政は、「かんぽの宿」70施設と社宅9件の一括譲渡と従業員の雇用維持などを条件に入札を行い、109億円で入札したオリックス不動産に譲渡先が決定しました。

しかし「出来レース」「経過が不透明」「なぜ一括なのか」「2400億円かけて作った施設が109億円とはけしからん」と大臣が怒って、白紙撤回へ。

これを受け、日本郵政は個別売却の可能性も探る方針とのこと。
しかし、かんぽの宿70施設のうち営業黒字は11施設だけで、優良物件以外は売れ残る可能性が高いわけです。

売れ残りの施設は廃止され、従業員は失業へ。

「かんぽの宿」は、事業全体で年間40億~50億円の赤字を出しており、売却が遅れると、日本郵政の業績が悪化するのは目に見えています。

入札の経過が不透明であれば、日本郵政ははっきり明示して、堂々と主張すれば良いと思いますが、大臣が「首を縦に振りそうも無く」、もはや諦めていますね。

不動産の評価額は、そもそも「建築に掛かったお金で評価すべきものではなく、建てた施設がどの程度収益を生むのか」で評価されるべきものです。

交通の便も悪く、やたらに豪華で大きく、施設にもムダが多い「かんぽの宿」は赤字を垂れ流しているわけで、
そんな施設に大きな評価が出るはずもありません。

今回の入札は、「売れそうも無い施設」も含めての一括入札のため、中には「1万円」なんて言う評価の施設も入っているかもしれませんが、「従業員の雇用が守られるならば、それでも良いのではないか」と思います。

民間施設の例として、1000億円以上投じて作られた北海道のリゾート施設「アルファトマム」が破綻し、1億円強で売却され、再生が図られています。

数年前、厚生年金で建てた施設も”格安”で売却され話題になりました。
今回の問題も、本来「官営」施設の不効率性が攻められるべきです。


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「かんぽの宿」譲渡話はどうなる?