FPよもやまばなし

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将来もらえる厚生年金は・・・その1

先日、厚生労働省が発表した「将来の厚生年金受給額の試算値」。5年前よりも厳しくなっています。

公的年金制度は5年に一度、年金の財政状態の検証が行われます。今回の発表の中で注目すべきは、2つのデータ。

・保険料負担額と年金受給額の倍率
・将来の年金受給見込み額

今日はまず、「保険料負担額と年金受給額の倍率」について書きます。

以前から分かっていることですが、あまりにも世代間の格差が大きい。

(厚生年金)
2010年の年齢  保険料負担額  年金受給額  倍率
  70歳        900万円   5600万円  6.5倍
  60歳       1200万円   4700万円  3.9倍
  50歳       1800万円   5100万円  2.9倍
  40歳       2400万円   5900万円  2.5倍
  30歳       3000万円   7000万円  2.3倍
  20歳       3600万円   8300万円  2.3倍

この設定は、モデル世帯として、夫は40年間会社員、妻は専業主婦の場合で、夫婦が平均寿命まで年金を受給した場合です。
金額は物価上昇率で、現在価格に換算した金額です。

年金の受給額は、かつては物価上昇額にスライドして増えてきました。
しかし、2004年の制度改悪で、年金受給額の伸び率は、物価上昇率よりも低くなるように変更されました。
これは、2012年から始まり、2038年まで続く予定です。

その為、若い世代にほど、支払った保険料よりも、もらえる年金額の倍率は低くなります。

このデータは、モデル世帯での試算値である所が問題で、
妻がずっと専業主婦の世帯は現実には多くは無く、

妻の働き方の多くは、「結婚までは勤めていて厚生年金加入、結婚し子供ができて主婦・パートとなりアットの扶養」
「更に子育てが終われば、勤務時間を多くして厚生年金加入」のパターンが多いと思われます。

厚生労働省の発表データは、このモデル世帯を基本に語られ、また年金制度も作られますので、実態と合わない年金制度が将来の私たちを苦しめます。

しかし、それでも公的年金制度は優れている部分はあります。

それは、
1つの年金制度が「3つの顔」を持っているからです。
・老齢年金
・遺族年金
・障害年金

この中で障害年金は助かる制度と思います。
病気や事故で障害者になって認定されれば、年金が受給できます。働けなくなったときに助かる制度です。

このように3つの顔を持つような年金制度は、民間の年金保険にはありません。

 


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将来もらえる厚生年金は・・・その1