お金は巡る その2

FP鈴木

2007年10月02日 16:18

9/28の記事で「サブプライムローン問題で株価が値下がりしていても、どこかの資産にお金は流れていく」ことを書きました。

その時は、商品=コモディティ と 資源国の為替が高くなっている話だったのですが、実はBRICSなどの新興国の株式市場にもお金が流入していました。

10/2付け日経新聞によると、サブプライムローン問題で世界的に株価が下がった8/16~9/27までの新興国の株価上昇率は以下の通りです。
香港=31%、ブラジル=27%、インド=19%、上海=14%、ロシア=13%

これらの国は、経済成長も著しいし、ブラジル、ロシアなどは資源も産出する国です。

これに対し先進各国の株価上昇率はつぎの通りです。
ロンドン=11%、ニューヨークNASDAQ=11%、ニューヨークダウ=8%、フランス=9%、ドイツ=8%、日本=4%

いかがでしょうか。
世界のお金はやはりどこかに巡っていますね。分散投資の重要性を感じます。

ところで、10/1のニューヨークダウ株式市場は史上最高値を付けました。
UBS、シティなどの一部大手銀行がサブプライムローン問題を踏まえて、業績下方修正を発表し、「悪材料が出尽くした」「不透明感が後退した」との観測で、株価上昇に転じたようです。

それにしても気になるのは、日本市場の回復の遅さ。
3月の上海市場を起点とした世界的な株安でも、日本市場の回復には5か月近くかかりましたが、今回も出遅れています。

10/2の日経平均株価は、ニューヨークの株高に吊られて上昇しましたが、これが今後も持続し、回復軌道に乗るのかが気がかりです。

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