FPよもやまばなし

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景気の「底打ち」?「底入れ」?

政府は17日の6月の”月例経済報告”で、7ヶ月ぶりに「悪化」の表現を削り、実質「景気の底打ち」宣言をしました。

16日には日銀が、景気の現状判断について「下げ止まりつつある」との認識を示しています。

「底打ち」の理由として
・生産関連の指標(鉱工業生産指数)が、4月には56年ぶりとなる高い伸び(5.6%)を示したこと。
・エコカー減税により、4月以降は新車販売台数が増え始めたこと。
などがあげられるようです。

しかし、この「底入れ」宣言は先進諸国の中では最も早い。

なぜ政府はこんなにも早く宣言したかと言うと、
・大型の景気対策による成果を強調し、迫り来る衆議院選挙へ政府与党としてアピールする狙いがあるようです。

この「景気底打ち宣言」は一般庶民の感覚から実感するものはなく、
4月の失業率は5%の大台に乗り、大手企業では夏のボーナスが20%減額が予定されています。
企業も設備投資は依然大幅に削減し、「上向いた」とは言える状況にありません。

また、自動車等の輸出関連企業が多く集まる遠州地方では、相変わらず金曜日定休や、一週間程度の操業停止も続いています。

ですので、エコカーやエコポイントによる個人消費の増加は「需要の先食い」で、その内息切れするだろう、との予想も出ています。

さて、
今回宣言された「底打ち」ですが、似た言葉に「底入れ」があります。

同じ意味だと思っていたのですが、かつて竹中さんが大臣をしていたとき「意味が異なる」と述べていました。

・底入れ・・・景気の悪化が下げ止まった状況。
・底打ち・・・下げ止まった景気が、上昇局面に入った状況。

16日の日銀の景気判断の方が正しいように感じます。

かつて、政府は「景気底打ち」宣言をしたあと、景気が悪化し、後に「底打ち撤回」宣言をしたことがありました。

政府の「勇み足」にならなければいいのですが・・・


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景気の「底打ち」?「底入れ」?