2016年11月末の日経平均株価は18,308円。
ドル為替レートは114.3円。
株価は10月末比5.1%上昇。為替は9.2%の円安。
11月の日経平均株価は、11月8日のアメリカ大統領選挙でトランプさんが次期大統領として当選し、巨額のインフラ投資とアメリカ経済を強くしていく当選直後のスピーチにより、一層の景気回復期待によって一気に株価は上昇し、またこの資金源として国債発行による財政出動の観測から長期金利は上昇し、ドル高円安となり、今年1月5日以来の11か月ぶりの株高水準となりました。
◆2007年7月9日の第1次安倍政権の高値18,261円を超えたのが2015年2月19日。
2万円の大台に乗ったのが2015年4月22日。
そして2015年6月24日には、2000年4月12日の「ITバブル」の高値を超え、20,868円を付けました。
◆2012年12月に第2次安倍政権が誕生し、「3本の矢:アベノミクス」への期待から、株価は上昇、円安に。
あれから3年11ヶ月経ちました。
日経平均株価は2012年11月14日の”野田前総理の解散宣言”から+113.1%。
2014年は秋までは低迷していた株価も、同年10月31日に日銀が追加金融緩和を発表した直後から、円安が一気に進展し、同時に株高へ。
そして、2015年は株価は一時2万円台を回復したものの、夏場以降は、中国経済の悪化が顕在化し、また2014年11月からの原油価格の下落が止まらず、またアメリカの利上げもあって、株価は下落傾向。
2016年も原油価格は一時より上昇したものの、アメリカの利上げが当初年4回程度が、1回程度に減るとの予想からの円高などにより、株価は低迷。
そして、アメリカ次期大統領への期待から、円安株高へ。
◆以下のグラフは1999年以降の月末における米ドル、ユーロ、オーストラリアドルの推移を示したものです。
1999年からの17年間の米ドルの平均は106円。
11月は米ドルだけでなく、ユーロも豪ドルも円安となり、先進国通貨の中で日本の円が売られたことになります。
ちなみに、11月末は114円ですので、平均から見ればやや円安。
◆日本株は海外投資家の売買動向に左右されます。
11月は海外投資家が第4週までに1兆円を超える買い越しをして、株価は一気に上昇しました。
そして、ドル建てベースで日経平均株価が上がっていかないと、海外投資家の儲けは出ません。
2015年は円安の進展とともに、株価も上昇していますので、米ドル建ての株価も上昇。
外国人投資家も儲かりました。
しかし、2016年に入って株価一気に下りましたが、11月からはトランプ次期アメリカ大統領への政策期待から株高円安となり、外国人投資家は、そこそこの儲けが出ています。
海外投資家をもっと呼び込むには、企業がしっかり稼ぐこと。
そして、円安に頼らず、
”新3本の矢”を具体化し、構造改革をして、強い日本になっていく必要があります。