日本自動車工業会が2017年10月31日に発表した、2017年9月の自動車の国内生産台数は、前年同期比+1.7%増、前月比+22.8増の85.5万台となりました。
11か月連続で、前年比増加です。
内訳は、トラックやバスなどを除いた乗用車全体の生産台数は前年比+2.4%となり、
軽自動車税の値上げ(2015/4~)と燃費不正問題(2016/4~)もあって長らく前年割れが続いていた軽自動車の生産も前年比+16.2%と、10か月連続で前年比増加となりました。
しかし、10月に入り、日産、スバルの"完成検査"問題が発覚し、日産については一時的に出荷停止となり、生産数が減少しそうです。
◆一方輸出は、前年比-2.6%、前月比+21.5%。
中近東、ヨーロッパ、アジア向けが前年比減少。
尚、北米向けは増加。
輸出は何と言っても、アメリカ向けが大きく占め、8月は全世界計で42.4万台を輸出していますが、内アメリカ向けは15.3万台と36%を占めます。
今のところ影響は出ていないようですが、トランプさんの内製化政策の圧力次第では、輸出が減ることで国内生産も減りますので、国内景気に影響します。
尚、アメリカの自動車販売台数は、2017年1月から8か月連続で前年割れが続いていましたが、9月に今年初めて前年比増加となりました。(9月はハリケーン上陸による影響で代替需要が起き、また前年より営業日数が1日増えたことが影響しているようです。)
輸出先 万台 前年比
アジア向け 5.6 - 1.2%
中近東向け 4.3 -16.0%
ヨーロッパ向け 7.8 - 1.5%
北米向け 16.8 + 1.3%
内アメリカ向け15.3 + 3.1%
中米向け 1.6 -23.1%
南米向け 1.1 -18.3%
アフリカ向け 1.1 - 5.2%
大洋州向け 3.9 +11.0%
◆販売台数の9月のブランド別の台数と前年対比は以下の通り。
(乗用車、トラック、バスの合計)
出典:日本自動車販売協会連合会 2017/10/2発表
万台 前年比
・トヨタ 13.4 - 6.9%
・レクサス 0.4 -16.2%
・ダイハツ 5.4 + 6.8%
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・スズキ 6.1 + 5.1%
・スバル 1.6 +13.5%
・マツダ 2.4 + 7.6%
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・日産 6.0 +27.8%
・三菱 1.1 +49.1%
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・ホンダ 7.6 + 8.4%
自動車産業はすそ野が広い産業です。
日本の景気を見ていく上でも、チェック。