FPよもやまばなし

浜松近郊で活動するファイナンシャル・プランナーFP鈴木が、世の中のお金にまつわることや、趣味の映画、山歩き、写真について、書き綴っています。

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2020年度の私立大学(自宅外通学)の初年度教育費

2020年度の私立大学(自宅外通学)の初年度教育費
東京私大教連(東京地区私立大学教職員組合連合会)が、2020年4月に入学した新入生の教育費用のアンケート結果を、2021年4月5日に公表しました。

東京地区の私立大学9大学の新入生の父母へのアンケート調査で、5382件の回答結果です。
9大学には医学部、薬科大が含まれています。

◆受験から入学までの平均入学費用は220万円で、前年よりも0.2%減りました

◆親の仕送りが75.5万円(4月~12月)で、前年よりも0.8%減少し、調査以来過去最少となりました。(年間では98.9万円と推定されます。)
新型コロナにより、親の収入が減少し、仕送り額も減っているようです。

◆アパート代は月6.4万で前年比1.3%増加。
 6月以降の平均仕送り額は8.2万円(前年比0.8%減)で、アパート代を引くと、生活費には1.8万円しか回せれません。
 1日平均はたったの607円!!

◆そのため、学生のアルバイトや、奨学金、あるいは教育ローンに頼らざるをえません。

奨学金の受給率は48%で、自宅外通学する子供のために親が入学費用のために教育ローンを借りたのは17%で平均216万円と、7年連続で200万円を超えました。

仕送りも含めた入学初年度の費用が年収占める比率は32%もあり、家計への負担がとても重いため、
高校授業料の無償化政策のように、大学進学にも「直接助成制度」の制定が望まれています。

私事ですが、既に社会人となった長女は東京の私立大学文系、長男は東京の私立大学理系を卒業。更に、次男は東京の私立大学院理系に通っています。
ですので、進学費用の負担の重さは十分実感しています。

◆国は2020年度から、住民税非課税世帯と、それに準ずる世帯(概ね年収380万円以下)で、一定の学業成績以上の学生に対し、授業料、入学金の減免制度を開始し、また2018年度からは返済不要の"給付型奨学金"を始めました。
しかし、対象者や自宅外通学者の学費や仕送り費用から見れば不十分。

世帯年収の上限を上げることで、対象世帯を増やす一方で、学業成績の条件も厳しくすることで、平均的な所得層でも、学業が優秀であれば給付金を受けられるような制度にしてもらいたいと思います。

親世帯は住宅ローンに加え教育ローンで生活が困窮し、子世帯は奨学金返済が重いため、住宅を買いたくても二の足を踏む方もいます。


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2020年度の私立大学(自宅外通学)の初年度教育費