FPよもやまばなし

浜松近郊で活動するファイナンシャル・プランナーFP鈴木が、世の中のお金にまつわることや、趣味の映画、山歩き、写真について、書き綴っています。

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最近、円高です

今日は為替レートの話。

4月初旬は1ドル100円だったのに、今は94円の円高に振れています。

不況からの脱出をもがく日本経済にとって、円高は一面では「敵」になります。

日本経済が大幅な不況に陥ったのも「輸出に依存する経済構造」にあり、アメリカを中心とする輸出先の不況と急激な円高により、自動車、電機などの輸出企業は一気に業績が悪化しました。

そして年度が変わり、2009年度の輸出企業の予算では、為替レートが「95円」前後に設定しているところが多く、今年度の業績を占う上で、輸出先の景気回復だけでなく、為替レートの動向によっても、予想通りの業績が上げられるかどうかが決まってきます。

単純に言えば、「円高」は輸出企業にとって、利益悪化となります。

輸出はドル建てで取引されることが多く、
例えば、1ドル95円のとき、100万ドルで契約し、円ベースでは95百万円の売上のつもりでいたものの、
相手先から売上代金としてドルを入手したときの為替レートが90円になっていれば、
5百万円の売上、利益が減少します。

このため、日本の株価は「円高」になると株価が下がり、「円安」になると株価が上昇する傾向があります。

為替レートは様々な要因で動きますが、この1ヶ月程度においては、為替レートはどうも、日本とアメリカの金利差で動いているようです。

日経新聞によると、日米の金利差は、「短期金利は金利差が縮小」し、「長期金利差は拡大」しているとのこと。

◆長期金利差(10年もの国債の金利差)
  
  ・4月初旬 1.4%(アメリカの国債金利が高い)
  ・5/22  2.0%

◆短期金利差(LIBOR;銀行間取引金利の差)

  ・4月初旬 0.6%(アメリカの国債金利が高い)
  ・5/22  0.1%

この金利差の変化は主にアメリカで起こっています。

アメリカの経済対策に伴う財政出動により、今後財政が悪化するとの懸念が広まり、長期金利が上昇し続けています。

一方の短期金利については、景気の回復が簡単には進まないとの観測で、金利が下降しています。

この両者の金利の動きが、どちらも「米ドル売り」につながっているとの見方です。

日本も経済対策のため、巨額の財政出動が始まります。(現在、国会審議中)
補正予算が国会を通れば、7月から赤字国債の発行が始まります。

そうなると日本の長期金利も上昇するとの見方あります。
となれば、長期金利については金利差が縮小するとの思惑もあります。

金利差がどうなるにせよ、為替レートが95円以上の円高が継続すると、輸出企業の業績改善が遠のく可能性があるため、注意が必要です。






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最近、円高です