FPよもやまばなし

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「損切り」は難しい

日経ヴェリタスに「”損切り”とどう向き合うか」と題して、昨年秋以降の株の大暴落で個人投資家がとった行動について、アンケート結果が掲載されていました。

◆損切りに対して、積極的か?
  ・積極派 ・・・ 42%
  ・消極派 ・・・ 58%

◆消極的な理由は?
  ・含み損が現実になるのが苦痛    ・・・41%
  ・長期投資なので目先気にせず    ・・・22%
  ・売ったあとに値上がりすると悔しい ・・・19%
  
◆株の暴落で、実際にとった行動は?
  ・積極的に損切りした           ・・・32%
  ・値下がりしたところで、買い増しした ・・・24%
  ・長期保有を決め込んだ         ・・・22%

◆株は買いと売りではどちらが難しいか?
  ・買い      ・・・47%
  ・売り       ・・・14%
  ・どちらも同じ ・・・39%

株価下がった場合、それ以上の損失を出さないようにするためには、「損切り」は大切なことです。

しかし、これがきっちりできる人は、多くはいないことが分かります。
昨年5月の日経新聞の記事でも、その傾向が出ていました。

損切りができない理由の多くは「損失を現実に確定させることが苦痛」であるから。

人間は感情の生き物ですので、投資行動にもそれが現れます。

行動ファイナンス理論として紹介されるのが「プロスペクト理論」。

1000円で購入した株式が、1200円に値上がりした場合の喜びと、800円に値下がりした場合の悲しみを比べると、「悲しみのほうが大きく感じられる」との実験結果が出ています。

同じ200円の幅ですので、感情の大きさも本来同じであるはずなのに、悲しみの方が大きいため、損切りを避けたがる傾向となります。

感情によって行動が左右されることを実感するテストがあります。興味がある方は、こちらをご覧ください。

しかし、損切りルールを決めて、感情に左右されず、実行すれば必ず成功するとも限らないのが、株価の動き。

例えば、10%下がったら売ると決めていても、その後上昇することもよくあります。
だから悩む。

株は「買うときよりも、売るときに悩む」とよく言われるのですが、アンケート結果は逆でした。
この理由として、大不況にある今の時代、「今後成長する銘柄選び」で悩むことが一層重要になっている現れのようです。

私がかつてとっていた損切りルールをご紹介します。
・「買値に対し、○○%下がったら売り」と言うルールだけでなく、
・その株を買うには自分なりの判断、理由があると思いますが、その判断が間違っていた場合
・下がっても、更に買い増ししたいと思わない場合
など、複数のルールを使っていました。

もっと、個人はプロのような「期限内に利益を上げる」といった縛りはありませんので、「いい会社だから気長に上がるまで待つ」こともできます。

以前の記事にこんなことを書いていました。


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